剣道防具胴胸部品組立パーツ国産手揉本クロザン皮使用関東仕立

剣道防具胴胸部品組立パーツ国産手揉本クロザン皮使用関東仕立

昭和末期ごろまで、尚武の地武蔵浦和の剣道家達を実直な品質とたしかな技術で支えた、戸田大和屋剣道具店製の最高級品の胴胸です。

川越を皮切りに都内複数店で修行された関東系の職人さんのお店だったそうで、質のいい材料を使って仕上げた質実剛健な雰囲気が窺える、見事な作りです。
昭和40年代後半ごろの作で、閉店の際の在庫です。

以前千葉県は内房の武道市原店で拝見した、竹屋流の流れを組む胸師、房州竹内作の最高級品の胸に大変よく似ています。おそらく同じ職人の手によるものか、土地柄同じ中富弘武堂で修行した職人の作ではないかと思われます。

今となっては再現し得ない超厚手の手揉クロザン皮を、贅沢に継ぎ無しの一枚仕立てで振る舞った表の表情も素晴らしいですが、軍隊毛布を重ねて重厚ながら軽量に仕上げた芯材を、力強く締め込んだ立体的な作りは、現代ではもう再現し得ない唯一無二の魅力に溢れています。
品の良い繊細な造りを誇る関西系の胸に対する、武具としての機能と佇まいを前面に出した、これぞ関東の胸、と言わんばかりの無骨な魅力あふれる逸品です。

関東式の着装を念頭に置いたやや低目な小ぶりな作りに、高級品でも使用感を第一に二本足仕立て...こういった個性あふれる関東独特の作りも見かけることが少なくなりました。

長期保管品ではありますが主観ながらかなり
ダメージは見当たりませんでした。大変良いコンディションです。
サイズは全体幅60、センター幅24-28 センター高さ15-19 小胸幅8-6程度。
標準的な成人男性サイズだと思いますが、現在主流のものより、幾分小ぶりな造りです。

この時代の状態の良いものはかなり少なくなってきました。希少サイズですので合う方は絶好のチャンスです。この機会に是非！